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映画『君の名は。』の主人公は何故瀧君だったのか!?

 
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でるっクマ


湘南を拠点とする研究所RSEL、宇宙海賊団メンバーの1人(1匹?)。映画「君の名は。」に心打たれ、初回限定5枚組Blu-ray版を購入したやさしいクマ。独自の視点から、映画やアニメについて考察する記事を執筆している。

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「ポッキー丸太」の隠れ「なで」型



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(↓前回の記事はこちら↓)
【第2回】
映画『君の名は。』の
時間と空間の捻じ曲げは、
実はただのトンデモ話では終わらない!?

やっほー。

もう最後まで一気に書き切ってやろうと
固く決意した、
超広告メディア科のでるっクマです。

前回は映画から少し離れて、
周辺知識のお勉強みたいな形になったけど、
今回は遂に劇中の内容に触れていきましょ-!

 

ティアマト彗星のシンボル

まずは映画の代名詞ともいえる、
ティアマト彗星について。

ティアマトっていうのは、
実はメソポタミア神話における
女神のことを言うんだね。

そして彗星(コメット)は、
直線的に突き進んでいく男性性のシンボル。

つまり冒頭のティアマト彗星が分裂して
隕石になってしまう描写は、
彗星(男性性)と女神(女性性)が
分離してしまうことを暗喩しているわけだね。

瀧君(男性性)と三葉(女性性)が
最初は出逢うことができないけれど、

お互いがお互いを想い合い、
その想い(=重力)が時空を捻じ曲げ、
最後に二人は出逢うことになる。

つまり男性性と女性性の統合、
ヒエロスガモス(聖婚儀礼)の
シンボルとして、
ティアマト彗星は描かれているんだね。

この男性性(=英雄性)と
女性性(=女神性)の視点から、
瀧君と三葉をそれぞれ見ていこうと思うよ。

まずは瀧君から。

 

瀧君の感じた違和感の正体

歴史的なティアマト彗星が観測され、
世間の人々がその流星現象に
惹かれ見惚れている中で、
何故か純粋にその美しさを
受け入れられない瀧君。

お腹のあたりにズキズキくる、
到底目を背けられない違和感。

この違和感から、
瀧君の英雄性は始まるんだね。

違和感の正体は、三葉の喪失。

時空を捻じ曲げる前の世界線では、
三葉は隕石により死亡してしまい、
逢いたくても逢えない存在となってしまう。

三葉の、
逢いたい人(瀧君)に逢えなくなるという
想いが重力波として瀧君に届き、
瀧君に違和感を感じさせているんだね。

劇中にもこんなセリフがあったよ。

三葉「朝、目が覚めると、なぜか泣いている。そういうことが、ときどきある」

瀧「見ていたはずの夢は、いつも思い出せない」

三葉「ただ、何かが消えてしまったという感覚だけが、目覚めてからも、長く、残る」

瀧「ずっと何かを、誰かを、探している」

三葉「そういう気持ちに捕り憑かれたのは、たぶん、あの日から」

三葉との度重なる
入れ替わりを通じて記憶を共有し、
徐々に逢いたい人(三葉)の解像度が
上がっていく瀧君だったけども、
何故かある日を境に、
ぴたりと止んでしまう夢の中での入れ替わり。

ここで少し、時間軸を遡ろう。

 

奥寺先輩の登場と瀧君の突っぱね

三葉との入れ替わりが止んでしまう少し前、
瀧君の前にある魅力的な女性が現れる。

そう、あのバイト先の憧れの的、奥寺先輩。

ごくり。

普通に美人で、
且つちょっとミステリアスで
大人な雰囲気を醸し出してくる奥寺先輩。

これは健全な男子高校生なら、
一発KO間違いなし。

三葉の助力もありデートにまでこぎつけ、
一瞬奥寺先輩に吞まれかけた瀧君だったが、
奥寺先輩とのデートで行った展示イベントで、
三葉の住んでいた糸守町の写真を見つける。

その写真を見つめる瀧君を見て、
何かを感じ取る奥寺先輩。

奥寺先輩「瀧君ってさ、今日は…なんだか別人みたいね」

奥寺先輩「瀧君って…違ってたらごめんね。君は昔、私のことが、ちょっと好きだったでしょう?そして今は、別の好きな子がいるでしょう?」

女の勘って怖い。

そんなこんなで三葉に後ろ髪を引かれ、
間一髪奥寺先輩の誘惑を回避する瀧君。

このデートの夜に、
あの彗星隕石事件が重なったわけだね。

 

瀧君の英雄性の開花

結果、最初の世界線では、
三葉は隕石の被害を受けて死んでしまう。

以降、三葉への想いが募り続け、
とうとう三葉に逢いに行く決意を固める瀧君。

逢いたい人に逢いたいという
瀧君の想い(=重力)が時空を捻じ曲げ、
ラーメン屋のおっちゃんの
サポートなどもあり、
無事に糸守町に到着するが…。

待ち受けていたのは、
三葉の死という逃れようのない事実。

そして追い打ちをかけるかのように、
消えていく三葉との貴重なやりとりの記録達。

瀧君と三葉の糸の結び目が
次々と解けていってしまう。

ただ…それでも…どうしても逢いたい。

ここで瀧君の、
逢いたい人に逢いに行く目的へと
突き進む男性性=英雄脳
スイッチが入り始める。

瀧君は英雄脳スイッチが
入ることを見込まれていたからこそ、

物語の主人公となって
三葉との縁起(=記憶)を巻き取り、
結果として糸守町の数百人の町民を
救っていく流れとなるわけだね。

かつて惹かれた奥寺先輩、
そして親友の司すらもフルシカトして、
大雨の中、
単身で宮水神社の御神体へと乗り込む瀧君。

なんだかよくわからないけれど、
組紐(=体=触覚)が
そこに行けと囁き導いてくる…。

そしてそこで三葉の半身である口噛み酒
(=「記録」を「記憶」へ塗り替える)を
飲み、組紐を媒介として、
三葉への想い(=重力)が
時空を本格的に捻じ曲げ出す…。

さらに、
黄昏時にやっとの想いで
三葉との再会を果たすものの、
三葉の名前を瀧君が忘れてしまうシーン。

瀧君に遺されたのは、
もはや三葉に逢いたいという想い
(=腹の声)だけ。

同時に、世界に対し
”美しくもがく”ことを宣言するシーン。

実は小説では、
瀧君のこんなセリフがあるんだよ。

「いいだろう。世界がこれほどまでに醜い場所ならば、オレはこの寂しさだけを携えて、それでも全身全霊で生き続けてみせる。」

このセリフこそ、
瀧君の生き様(=息の様=正中洞が立つ)、
志の表明でもあったわけだね。

…ちなみに余談だけど、
奥寺先輩のフルネームは、「奥寺ミキ」。

奥寺先輩はバイト先の注目の的で、
憧れの存在ではあったわけだけど、
そうはいってもやはり目耳鼻口
自我フレーム(=記録)で
惹かれただけだよね。

三葉とは触覚(=記憶)で
惹かれ合う関係性だったからこそ、
その体の一念感覚を信頼し、
瀧君は突き進んでいったわけ。

つまり奥寺「ミキ」の方ではなく、
三葉というお神酒
(お「みき」=口噛み酒)を選んだと…。

 

次回、三葉編。

(↓次の記事はこちら↓)
【第4回】
映画『君の名は。』の
宮水家の系譜に秘められた謎とは!?

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