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映画「天気の子」でも話題!人柱とは?その意味を歴史・伝説からひも解く

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子供の頃から成績優秀、生徒会長もこなし、いつしか板についていた「優等生」キャラ。しかし、実のところはただの八方美人。そんなペルソナ=仮面を付けることで、自分の弱さを隠してきた。
もう自分のキモチをごまかしたくはない!肚の底から湧き出る感覚をもっと素直に表現していきたい!将来が保証されたエリートコースを辞退し、売れない作家見習いとしての道を歩みはじめる。小説を執筆しながら、当ブログでは、主に哲学などについて書いていく。

◎ ボディフィギュアタイプ
「猫背くるみ」の隠れ「いかり」型
【この記事は約 2 分で読めます】

新海誠監督の映画「天気の子」が大ヒット中だね!
累計では動員が440万人、興行収入が60億円を突破し、
あのシーン、あのシンボル、あのキャラが!と様々な話題を提供している。
その中でも、いまいち誰も読み解けないテーマがある。

それが、「人柱」だ。

今回はその「人柱」をひも解いていこう。

人柱とは一体何なのよ?

人柱(ひとばしら)とは、

大規模建造物(橋、堤防、城、港湾施設、などなど)が災害(自然災害や人災)や敵襲によって破壊されないことを神に祈願する目的で、建造物やその近傍にこれと定めた人間を生かしたままで土中に埋めたり水中に沈めたりする風習を言う。

わかりやすく言えばいわゆる「生贄」だね。
ムズカシイ言葉で人身御供(ひとみごくう)とも言われる。

現代人の僕らには理解しがたい風習だけど、それは古から様々な形で行われてきたんだ。

日本書紀「巻第十一の十 仁徳天皇」茨田堤と強頸・衫子

松江城の石垣(盆踊りの美少女)と天守(虚無僧)

猿供養寺村の人柱伝説(遊行僧)

現代の人柱伝説、常紋トンネル

伝説的なものから物証のあるものまで、キリがないほどいろいろな物語が残っているよ。

ちなみに「白羽の矢が立つ」って言葉があるけど、これも人身御供を求める神が、その望む少女の家の屋根に人知れずしるしの白羽の矢を立てるという俗説からきているとか。

言葉の語源になってしまうくらい、意外なほど日本人の生活に深くかかわる風習だったんだ。

「柱」と日本人

大黒柱(だいこくばしら)


三本柱(さんぼんばしら)
日本において「柱」の入った言葉は非常に重要な役割を意味し、
御柱(みはしら、おんばしら)と「柱」そのものに「御」をつけ、崇め、祭るほどだ。

旧出雲大社なんかはもう柱の数がえげつないッッ!!

そして、なんと神様を数える単位も「柱」である。

神を数える単位としての「柱」

【神を数える】なんて、少しばちあたりな気もしないでもない。
キリスト教やイスラム教といった一神教なら、「唯一絶対な神」を数えようとも思わないはず。

三十三間堂の仏像とか、「えー!なにこれー!」って感じかもねw
八百万の神々というほど、あらゆるものに神性をみるアニミズム的な世界感が、この習わしを生んだといえるかもしれない。

それは遥か昔、縄文時代から脈々と受け継がれる。石でも、動物でも、道具でも、万物あらゆるものに神が宿る。それがまた別々の源泉でなく、本質的にこの世界は一つの源泉から生じた複数の世界だと捉える世界観。
その中で、古来から神様が依りつくもの=依り代(よりしろ)として最も尊い象徴が柱であると考えられていたようだ。それが神の単位「柱」となっていったんじゃないかな。

そういえば、今でも、お墓には柱をたてるし、飼っていた動物が死んで埋葬するときも、何かしら棒をさして供養しようとするよね。
そういうわけで柱、神、魂はとても近しいものとして認知されている。

そもそも何で人柱なんてやり始めたの?

この悲しくも不思議な風習。
実は日本はもちろんのこと、似たような風習が世界で数多に存在するんだ。
とても非合理に感じるが、大切だと思うからこそ風習となって定着する。
なぜこんなことが始まったのか?

神話学者の高木敏雄によれば、

建築物の壁などに人を生き埋めにし人柱をたてるのは、人柱となった人間の魂の作用で建物が崩れにくくなる迷信があったから。

だという。
うん。迷信です。以上。

で終わるとつまらないから、もうちょっとがんばるね。

迷信の始まりは、神話のような言い伝えを言葉通りに捉えたことで、意味をはき違えてうまれるふしがある。
なので、次は神話を見ていこう!

ハイヌウェレ型神話

ハイヌウェレ型神話というものがある。
これは食物の起源を言い伝える神話の型式なんだけど、
作物が殺された神の死体から生まれたとする神話だ。
東南アジア、オセアニア、南北アメリカ大陸に世界各地で広く伝承されている。
この型式のもととなった、インドネシアのハイヌウェレ神話はこうだ。

ココヤシの花から生まれたハイヌウェレという少女は、様々な宝物を大便として排出することができた。あるとき、踊りを舞いながらその宝物を村人に配ったところ、村人たちは気味悪がって彼女を生き埋めにして殺してしまった。ハイヌウェレの父親は、掘り出した死体を切り刻んであちこちに埋めた。すると、彼女の死体からは様々な種類の芋が発生し、人々の主食となった。

ん~。悲劇!
ちなみに日本でも、同様に「古事記」に大気都比売神(おおげつひめ)という話がある。

高天原を追放された須佐之男命(スサノオノミコト)は、空腹を覚えて大気都比売神(オオゲツヒメノカミ)に食物を求め、大気都比売神はおもむろに様々な食物を須佐之男命に与えた。
それを不審に思った須佐之男命が食事の用意をする大気都比売神の様子を覗いてみると、大気都比売神は鼻や口、尻から食材を取り出し、それを調理していた。須佐之男命は、そんな汚い物を食べさせていたのかと怒り、大気都比売神を斬り殺してしまった。
すると、大気都比売神の頭から蚕が生まれ、目から稲が生まれ、耳から粟が生まれ、鼻から小豆が生まれ、陰部から麦が生まれ、尻から大豆が生まれた。

ん~。これも悲劇だね。
「手をさしのべる者⇒疑心暗鬼の者(または大衆)による裏切り」
という構図はもはや鉄板みたいだ。

「助けてくれたのに・・・かわいそうだわ!」
という感想は多いと思うが、ちょっとちょっと待ってくれぃ!
そこで止どまらないで欲しい。
悲劇の裏の教訓を考えてみたい。それは、

「疑い、不安、恐怖により、受け取れるものを受け取れなくなってしまうこと。
そしてその疑い、不安、恐怖が時には与える者を殺してしまう教訓」だ。

奴庶民な僕らは無知で、そういうことをみようとしない。
例に漏れず「やっちまってる」のだ。

だからこそ、こういった神話が、
「悲劇さえも引き受けた特別な存在の犠牲による救済」
という意味の方に、ある種すり替えられ、人々の中に浸透していったことも事実。
いや、浸透させられたといってもいいかもしれない。
それを軸に世界宗教までつくられたわけだから・・・

人柱の効果

魂の作用、霊的な加護。死者の霊魂を「人でありながら神に近しい存在」と考え、霊的な装置に仕立て上げる「人柱=生贄=人身御供」。
その呪術的意図は脈々と受け継がれる・・・
「魂」とやらを込められた建造物は、そうでない建造物に比べより強固に、例えるなら自然の地形のように長くその機能を果たすはずであると考えられていったんだ。

かの有名な博物学者、南方熊楠は『南方閑話』で人柱の意図が変化したことをも語っている。

「晝間仕上げた工事を毎夜土地の神が壊すを防ぐとて弟子一人(オラン尊者)を生埋した。さらば欧州がキリスト教と化した後も人柱は依然行なわれたので、此教は一神を奉ずるから地神抔は薩張り(さっぱり)もてなくなり、人を牲に供えて地神を慰めるという考えは追々人柱で土地の占領を確定し建築を堅固にして崩れ動かざらしむるという信念に変わった」

こうして時代の変遷とともに、人柱の意味合いも変化していく。
人体と魂を分割する霊肉二元論と集団的無意識の利用価値に気づいてしまったものが、これを利用し始める。

犠牲は美徳の同調圧力。

多くの大衆が、己の身は守りたい、だけど利益は享受したい。
そんな中つくられた「犠牲は美徳の同調圧力」
浅はかな生き様からくる不安は、類似の不安と同調し、膨張し、犠牲を厭わない美しい死にざまを体現する人体をみつけては利用し、それを人柱にしたてあげる。

日本に最初に渡来したフランス人といわれるフランソワ・カロンは、こう言っている。

日本の諸侯が城壁を築くとき、多少の臣民が礎として
壁下に敷かれんと願い出ることがある。
自ら志願して敷き殺された人の上に建てた壁は
壊れないと信じられているからである。

そうして尊く賛美されるべき人体は大規模建造物や莫大な数字へとすり替えられ、虚無の世界へ吸い込まれる。
その身体で体現し 「示」すべきものを、肉感のないその言語概念へ「口」だけのものとなるなら、「祝い」もいつか「呪い」へと変わる。
人柱が生みつづけた悲しみはその最たるものなのだ。

折しもこの記事を書いているのは8月。原爆や終戦記念日。
数千万という多くの人柱により発展した、軍産複合体、戦争経済という世界の上で生かされ、利益を享受している事実を思い返してみて欲しい。

そして本当に立てるべき柱は・・・
おっと、長くなるから今日はこの辺にしておこう。

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もう自分のキモチをごまかしたくはない!肚の底から湧き出る感覚をもっと素直に表現していきたい!将来が保証されたエリートコースを辞退し、売れない作家見習いとしての道を歩みはじめる。小説を執筆しながら、当ブログでは、主に哲学などについて書いていく。

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